先日自転車を使った日のこと。
自転車を駐めるためにスタンドを立てると、どうもスタンドが立ちすぎていて不安定なんですよ。
もうちょいスタンドを倒してあげたほうが安定するなぁって思って、スタンドをぐいって手前に引っ張ったら
ボリっ
となんともあっさりと折れてしまいました。
分解してみた
新しくスタンドを買ってきても良いんだけど、モノづくりが本職なのでとりあえず直せないかばらしてみます。
ばらしてみると、肝心な部分はシャフトにネジが切れているだけの部品でした。
これなら作れるじゃん(^^)
てか……。
そもそもなんで折れたのさ?
と思って断面を見てみると、どうやら材質がアルミ!
私はてっきり鉄かステンレスと思っていたんだけど、アルミですよ。
軽いことで定評のあるGiant Escapeなんで、アルミのスタンドのチョイスは当然といえば当然なんだけど、買った本人も知らないってのはなんとも……(^_^;)
一般的にアルミは柔らかいイメージがあるんですが、曲がらずに折れるということはアルミの中でも硬い部類の素材を使っている可能性がありますね。
どうでしょうか? A2017とかA7075、A6061あたりを使っているのかも知れません。
そりゃ、ジュラルミンを曲げようとしたら
折れるわな……(T_T)
早速作りましょう
寸法を測ってみるぞ
外径はφ10.6って、、、、おい!!
中途半端だなぁ……、インチサイズか??
でも10.6ってのはあんま聞かないな。
次にネジ部分のピッチを測ってみます。
ピッチは1.5mm、う~んやっぱりインチ寸法ではなさそう。
φ10.6のP1.5なんてネジ無いですね……。 なんだかなぁ~~。
実は、この記事を書こうと決めた時は、誰でも作れるように解説しようと思っていたんですが、一般的に出回っていないネジみたいなので、仕方なく旋盤でねじ切りすることにします。
これが一般的なミリネジやインチネジならば、コーナンなどで売っているねじ切りダイスでグリグリとねじ切りすれば事足りる話だったんですが、あてが外れました(T_T)
材料を準備する
丁度A6061のφ12があったからこれを使うことにしました。
実は軽量化のためにパイプにしようと思いましたが、華奢になりそうだったのでやめました。
早速加工しまーす
ここからは実際に機械で加工していきます。
今回登場するのは汎用旋盤です。
まずはゴム足が入る部分の外径をφ10.6にします。
こんな感じに削ります。
次にねじ切りをするんですが、すみません、ねじ切りに夢中になりすぎて加工中の写真を撮り忘れてしまったようです、、、アホか(T_T)
削り終わるとこんな感じです。
部品がねじ部にキチンとハマるかどうかを確認します。
どうやら大丈夫なようです。
残りの部分を同じくφ10.6に削っていきます。
はい!!
削り終わりました。
組み上げてみましょう
ネジ部分の部品と、ゴム足を取り付けるとこんな感じになります。
この後、色を黒くするのに黒アルマイトの表面処理を施すと同じような見かけになると思います。
が、、、お金かかっちゃうんで、そこは端折って、素材のまま使いたいと思います。
実際に取り付ける
出来上がったので、実際に取り付けてみたいと思います。
じゃじゃーん!!
どうでしょうか??
引きで見るとこんな感じです。
アルミの素材色でも良い感じじゃないですか、うんうん、大満足(^^)v
ということで、今回は一般の方にはなんの役にも立たない記事になってしまいました、すみません(^_^;)
まぁ、こんなことも出来るということで、何かお仕事あったらお声掛けくださいm( )m