Not Quick a Nine

日々の気になることを、独断と偏見で綴る、バカ親父ブログです

今回のワールドカップ2018を見て、サッカーは次世代のトータル・フットボールへと進化している気がするお話

大会始まる前からとりあえず今年の優勝最有力はフランスだ

なんてこたぁ置いておいて、これだけ名の売れている強豪がことごとく負けちゃうってのは予想外。

これじゃぁ、Coke ONの勝ち負け予想なんて当たるはずもなく、自信満々に申し込んだ応募は、全てハズレっていうとんでもない結果になっている。

進化形トータル・フットボール(TFE)

で個人的にはサッカーの攻撃スタイルが全体的に速攻型に変わってきているなぁと感じるんだよね。

速攻って言うとロングボールからの放り込みスタイルをイメージするんだけど、そうではなくていわゆる縦に早いサッカーね。聞いたことあるでしょ、そう、ハリルホジッチが言っていたアレ。

まぁ色々とあってハリル氏は解任されちゃったんだけど、でも彼の言っていた今のトレンドは縦に早くなんだ!と言っていたのは今回のワールドカップを見ても明らか。だけど、日本にそれをやれというのはちと酷な話でもある。

正式になにか名称があるかは知らないけども、私は個人的に『進化形トータル・フットボール ( Total Football Evolution )』通称TFEと呼んでいる。(我ながらとんでもない造語だな(^_^;))

TFEとは

縦に早くってのは放り込みサッカーと違うわけ?って意見もありますが、先程も言ったように縦に早くっていうのは放り込んで展開しろって言うんじゃなくて、単純に少ないパス回数でシュートに持って行けっていう事。ハリル氏が言っていたように攻撃はフィールドの場所を問わず相手からボールを奪った段階で始まり、そこからいかに少ない回数でフィニッシュまで持っていけるかがポイントになる。

これを実現するにはなるべく前線でボールを奪い、奪った瞬間に全員が適切なスペースに動くことが重要。今まで以上に攻守の切り替えが早くないとダメだし、各選手はパス1本2本先を見越したオフザボールでの動きが要求される。

今回のワールドカップでは相手からボールを奪って3~4本のパスでフィニッシュというシーンが数多く見られ、多くの強豪がそのパターンにやられている。

フランス代表の強み

www.nicovideo.jp

昨日の「フランス×アルゼンチン」もそうだけども、ボールを奪ってからフィニッシュまでのパスの少なさがポイント。 これはナニも前線から前プレ(前からプレス)だけを要求しているのとは違くて、守備もさることながら奪ってからの攻撃への動き出し、スペースへのポジショニングなど全てを総合しての速攻である。全てがうまく噛み合わされば、たとえゴールキックからであっても、数本のパスでゴールすることは不可能ではない。

今回フランスが飛び抜けて強いのは、このTFEに特化した選手起用と戦略を採ってきていて、その主軸にFWのエムバペを置いていて、極めて攻撃がシンプルなのがポイント。味方選手がボールを奪取するやいなやエムバペが適切なエリアに走りそこをポストとして他の選手に展開する。チームとしてこの形がメインになるので他の選手の動きも明確になる、その割に相手チームのDFは変化しながら展開される速攻型の攻撃に対応できない為、得点出来る確率が格段にアップしている。

強豪が今回ことごとく破れているのは、これらの速攻が比較的どのタイプのチームにも対応させやすく、逆に相手はやられると嫌なタイプの攻撃となる。ボールを奪ってからのパスの回数が少ないから奪われる機会も減り、フィニッシュまでの成功率が比較的高いのも特徴。

TFEがこれからのトレンド

今後のトレンドとしてTFEを実現するためのアプローチを各国がこぞって行ってくることと思う。

  • ボールを奪取するラインを設定しそのラインを超えたら積極的に奪取する
  • 奪取エリア毎にポストが受ける場所を変更する
  • 奪取エリア毎にポスト役を変える
  • ロングパスの弾道は低く、できればグラウンダーとする

などなど、基本はトータル・フットボールだけどもその中にも色々と工夫はある。

私が一番注目しているのは、ミドルレンジのパス技術だ。
一般的にパスサッカーを得意とするチームは自分の隣のエリアの選手へパスをするがTFEを実践するチームはエリアを一つ飛び越えて向こう側の選手へすばやくボールを送るミドルレンジかつ低空かつ高速なパス技術が求められる。最近流行りの5レーン理論でいうとレーンを1~3つ飛び超えるパスだ。これは出し手だけでなく受け手側のトラップ技術も要求される。

今回の大会ではフランスチームはこのパスを相当練習していて、かなりの精度でミドルレンジのパスを送り合い、相手チームのDFが整う前に攻撃を完結させている。

この攻撃を仕掛けられると現状の5レーン理論などでは対応が遅れる為に、仕掛けられる側はポジショニングの受け渡しなどをしている間にボールはゴールに届いている。

また、両チームともにTFEを仕掛ける状況になると、相手にダミーで攻めさせておいて意図的に速攻を仕掛けるゲーム展開もあり、今後は本気でゴールを目指して上がるのか、ダミーで上がるのかなどの細かい戦略も進化していくと思われる。

今の日本代表には正直キツイ状況

その点から今の日本代表を見ると未だにちんたらパス回しをする昔流のパスサッカーを貫いていてイマイチ時代に追いつけていないなぁという印象で、これではなかなかワールドカップで上位に食い込むのは難しいよなぁと思うところです。

明日早朝、いよいよ日本代表の本戦トーナメントが始まります。
もう周りを見ると強豪ばかりで正直キツイなぁと思うわけですが、きっと数は少ないだろうけどもチャンスは必ずあると思うので、そのチャンスをモノにできるように、まずは初戦突破を目指して頑張ってほしいところです。

ではでは(^^)/~~~