こんにちは、ブンガです。
Google+の方ではIngressからのお友達関連でちょろちょろと発言させてもらってましたが、やはり一度書くと言いたいことは山ほどあり、G+のコメント欄やあの狭い投稿画面では書ききれず、まとめるのも不自由なので、こちらに書いてみたいと思います。
まずは私の基本的なスタンスを説明しておきます。
私は基本的にどちらに肩入れしようという気はありません。極力両方の意見を聞き、そのどちらも悪意を持って嘘を言っていない前提で考えます。なるべく中立性を保ちたいと思っています。
なので、現在私自身が知りうる情報のみで判断していますので、公開される情報が増えたり変わったりすれば、意見も結論も変わることをご理解ください。
本日書くことも、今現在の状態なので、G+を見るとわかると思いますが、本件の印象も最初と今ではかなり変わってきています。
ということで、日大のアメフト問題、行ってみます。
(2018.05.29追記)
この記事を公開して直後に、監督コーチの暴力疑惑が報道されました。
暴力報道が事実だとすると、私の意見もこの記事の見解からは変わってきます。
また、詳細が分かってきた段階で意見を書こうと思います。
この記事の内容は公開時の所感ですのでご了承ください。
記者会見での発言まとめ
宮川選手記者会見より
井上コーチから「監督にお前はどうしたら試合に出せるか聞いたら、相手のQBを1プレイ目で潰せば出してやる」と言われた。
(出たいなら)「QBをつぶしに行くんで僕を使ってください」と監督に言いにに行けと言われた。
私は監督に対して直接「相手のQBを潰しに行くんで使ってください」と伝えました。
監督からは「やらなきゃ意味ないよ」と言われました。
と、危険なタックルは監督とコーチからの指示であったという趣旨を記者会見で話しました。
さらに
アメリカンフットボールを今後僕が続けていく権利はないと思っていますし、この先アメリカンフットボールをやるつもりもありません。
と話しました。
監督とコーチの会見より
監督:信じてもらえないかも知れないが、私からの指示ではございません。
質問:なぜ1プレイ目で退場させなかったのか?
監督:言い訳になってしまいますが僕はその時ボールを見てしまいまして、プレーを……宮川選手のところを残念ながら見ていないというのが正直なところです。
コーチ:反則をした選手に対してQBを潰してこいと行ったのは事実です。
質問:その発言の中で、怪我という言葉は使ったのか?
コーチ:正直な所、怪我という言葉を使ったかは覚えていません。 彼が試合に出ることについて「そういう気持ちで行きます、QBを潰してきます」ということを監督に言って覚悟を決めてほしいなということで、彼にQBを潰してこいと言いました。
監督:彼はもうちょっとやってもらって日本を代表するような選手になると思います。なんでそんな選手がやめなくちゃならないのかな、我々の責任だなというのは非常に反省しております。
と、選手の意図的な反則の指示を否定したと報道されています。
今回の問題を性善説で考えてみる
我が家では常日頃からワイドショーやニュースを見ては、様奥と熱い議論を交わすというのが日課になっていて、今回のアメフト問題に関して、今朝もかなりの議論を交わしました。
様奥は圧倒的に宮川選手可愛そうという立場のようで、先日の宮川選手の会見を見た直後から、目に涙をためつつ『長男と同じ歳でかわいそうに……』と完全に宮川選手に感情移入している様子。
一方私というと、いつものように、それでも両方の意見を聞いてみないとなぁ……という方針なので、 そういうスタンスで両方の会見を見てみると、なるほどどっちも大きく食い違ったこと言ってないし、お互いに解釈の誤解をした状態で進んでるよね、という印象を持っていました。
現状の世論を見てみると、日大権力者極悪!みたいな論調なので、私みたいな考えはごく少数意見だろうなと思っていたら、その後アゴラにこんな記事を発見し、私と同じようなことを考えてる人も一応はいるんだぁ……と、少し安心しました。
日大アメフト 誰も嘘をついてない可能性について考える — 勝沼 悠 – アゴラ
ということで、どちらも嘘をついていない可能性もあるよなぁということで、考えてみます。
監督から具体的な指示が無い問題
宮川選手の会見によると、監督からの指示が井上コーチ経由で伝えられたことがわかっています。
この周辺の発言を整理しててみたいと思います。
宮川選手「相手のクォーターバックを1プレー目で潰したら出してやる。」と監督が言っていると井上コーチから聞いた。(ややこしいです)
井上コーチ「監督から僕にQBをけがさせてこいという指示はございませんでした。私が宮川選手に対してQBを潰してこいと言ったのは真実です。」
内田監督「やらなければ意味がないよ」と宮川選手に言った。
3人とも共通して認めているのは、『QBを潰せ』ってのを宮川選手に言ったらしい事で、宮川選手曰くこれが具体的な指示だったと言っているんですが、どうなんでしょ?
これ、具体的かなぁ??
潰せ!ってのは反則をしろってこと??
アメフトは詳しいわけではありませんので、「潰せ」という言葉が特別の意味を持っているかは分かりませんが、私もサッカー部という体育会系で学生時代を過ごしましたから、ディフェンスに関しての隠語というか、過激な言葉は日常茶飯事です。
サッカーでも相手を潰せって言いますし、当たれ!、削れ!とか、あとなにかありますかねぇ……、まぁ色々と使います。
ただ、それを言われたからといって、相手をボールも無い所で蹴っ飛ばしたり喧嘩したりすれば、即退場ですし、下手をすれば自分自身が出場停止とかにもなりますから、一般的に考えたらやらないと思うんです。
どんな無茶な指示だったとしても、ルール内で考えるのが常識で、そのルールの中でギリギリの攻防をしてほしいっていう趣旨で指示を出すのが一般的と思うんです。
あくまでも一般的ね。
今回の件のどこかに異常性があったかも知れないし、特有の空気感があったとか言われていますが、あくまでも一般的な感覚としてね。
事実、コーチが記者会見では
コーチ「つぶしにいくようなタックルをしろとか、そのために何が必要か、思いっきりスタートすることとか、最初からそうやって自分の闘志を出してやることとか、正直いろんな意味が込められていると僕は思っていまして。要は闘争心とか向上心、必死にやって欲しかった」
コーチ「一連の発言を言ったことは言ったんだけれどもその意味は違う。」
てなことを言っています。
これが本心だとすると、どうもその趣旨が正確に宮川選手に伝わっていなかった可能性が考えられます。
今回の問題は、自分だとしたらあの指示でああいう暴挙を犯すだろうか?と言うところがポイントだと思うんだよ。そこが1番の問題で、どういう指示をされたか?なんて枝葉に過ぎない。じゃあ殺せと言ってたら殺したのか?って話だ。 #バイキング
— Bunga@はてなブログ (@Bunga_Snail) 2018年5月28日
これって結構ありがちな話じゃない?
私も部活でサッカー、現在もフットサルチームを主宰していますから、みんなエキサイトしてきたりすると、際どいプレイが増えてきますし、どうにも敵わない相手のチームのエースらしき選手に、意図的とも思えるファウルを犯すなんてのは日常茶飯事で見ています。
もちろん、気晴らしでやっているフットサルなんかでは、そういうプレイが出てきたら、速攻で引っ込めてクールダウンさせますよ。でも、サッカーのトーナメントなど絶対に負けられない試合になってくれば、そのくらいの闘志がなければ駄目ですし、相手のエースが故障でもすれば儲けもんと内心思いながらプレイしていても、なんらおかしくはありません。
そんな事は内心考えつつ、そんな状況でも、最低限ルール内でのギリギリの攻防をするわけで、あからさまに暴力的に相手を痛めつけに行くのは、すでにプレイではなく単なる暴行になってしまいますから、絶対にやってはいけない行為ですよ。
最低限、監督コーチから指示というのはスポーツのルール内での行為についての指示なのであって、そのルールから逸脱した指示に従う義務はありませんからね。
意味を履き違える背景という話
ただ、宮川選手があのような暴挙に出た背景もあるにはあって、監督の言うことは絶対だったり、アメリカンフットボールを買われて大学に通っているのに、もう試合に出してもらえなかったり、代表戦の出場を禁止されたりしたら、将来真っ暗になってしまう状況があったと考えられます。
ただ、だとしても、ルールを大きく逸脱したプレイを支持された場合には、その指示にはあえて従わないというのが、この場合は正解だった気がします。
世間では監督に逆らえない状況を利用し、反則という言葉は使わないけども、忖度するようにさせたのではないか?という方向に持っていく報道が多い印象ですが、ワザと忖度させたかどうか?の実証はなかなか難しくないですかね??
世間的に監督とコーチの会見の印象はあまり良いものではなかったようですが、私個人としてはあ井上コーチって人は、本当に宮川選手に目をかけていて、本当に試合に出してあげたかったのが会見の様子からもわかりました。(あの眼鏡と風貌はちょっと強面でアレでしたけどね)
そんなコーチが、可愛がっている選手に「意図的に相手に怪我をさせろ」なんてことを言うだろうか??という、一般的な報道とは違うよなぁという、素朴な疑問は持ちました。
誰も嘘ついていないけど起きてしまった事案
というのも、私も長年スポーツをしている人間ですし、日本のスポーツ界全体として、相手を意図的に怪我をさせるようなことを指示するほど、気持ちが腐ってしまっているとは到底思えないんですよ。
先程、結構ある話じゃない?って言いましたけど、それはルール内での話なわけで、ルールを逸脱して、まるで暴行のような行為を強要するような、そんな事はありえないし、私の常識からは考えられないんです。日本人の自慢のスポーツマンシプはどこにいったんですか?って話です。
スポーツマンシップに則って、監督、コーチ、選手と全員の主張をすべて聞いて、その全員の主張の中に全く嘘が入っていない可能性を考えていくと、、、
監督は相手をぶっ壊すぐらいのプレイをしないとあいつは試合に出さないよといった。
コーチは彼を試合に出してあげたかったから、それを選手に伝えるとともに、出られる為のアドバイスをした。
選手はコーチのアドバイスを元にそれを行動に移した。
その全ての発言の中に、具体的に危険なレイトタックルをしろという具体的な指示はなく、『相手を壊せ』っていう、抽象的な言葉で、『相手の真意を想像しながら』話を進めた結果、あの危険なプレイが行われたと考えられなくはありません。
ただし、これは全員が嘘をついていなかったらという前提ですけども。
疑わしきは罰せずという精神でいくと、どちらかの主張を覆すような、嘘を暴くような決定的な事柄が出てこない限り、おおよそ上記のような流れだったんじゃないかと思います。
どうしたら良かったのか?
色々と監督とコーチの言い訳の部分について大きくクローズアップされているため語ってしまいましたが、結局は学生がしてしまった失態は指導者の責任である事以外は考えられませんから、監督コーチが責任を取って辞任したことで、一定のけじめを付けて一段落ということでしょう。色々と後味がわるいようで、刑事告訴がどうこうとかこの先もありそうですが、責任者のけじめとしてはコレ以外やりようがないですしね。あとは日大側が再発を防止するなり、相手方ふくめ関係団体との信頼関係を取り戻す努力をするしかなさそうです。
では、果たして、ああいうプレイが行われてしまった場合にはどういう対応が良かったんでしょうか?
あちこちの識者が話していることを聞くと、どうも初動が悪すぎたんじゃないか??って意見が多いですよね。
でも、あの監督も試合直後のインタビューなんかでは、「監督がやれって言ったって書いとけばいいよ!」とか言い放っていたんですよね。
ついそのままの姿勢で行くのかな?と思っていたら、気づいたら「私はそんな事言ってませんよ!!」ってスタンスに変わってて、その辺の一貫していない感じが世間からの反感を買ったんでしょうね。
あちこちの記者から色んな方向の質問をされて、本当の真実究明を!!なんて言われているもんだから、色々と話しちゃって……、で本人たちは本当のことを話しているつもりなんだろうけども……。色々と言い訳っぽくなってしまっていて厳しいですよね。
27日の朝に放送されたワイドナショーの中で、立川志らく師匠が出ていて、なるほどなぁと関心することを言っていました。
最初から謝っていればこんな大きな問題になっていなかった。
みんな分かってんですよ、スポーツの世界でぶつけられたらぶつけ返せとか、きっとコレくらいのことはあるんですよ。ちょっとしたことで、ちょっと潰してこい!!とかね。最初に、すみませんでしたと、、、どうしても勝ちたかったんで、あいつには潰してこい!と言っちゃたんだけど、あんな潰し方をするとは思わなかったんだと。
本当に我々の指導が悪かったんです。
ぶっ潰してこいって言い方も悪かったし、本当にごめんなさい。
選手は悪くないんです、我々指導者が悪いんです、すみません!!
って最初に謝っときゃあ、こんな大きくはなんないよ。
ワイドナショーより 立川 志らく師匠の発言
まさにこの通りで、今回の対応はこれ一択だったんではないか?と思います。
とにかく指導者の監督責任です、すみません!!しか言いようがないです。
それだけを繰り返すしかなかったのかなぁという印象です。
今後起こらないために
今後このようなことが起こらないために、どんな対策が可能かなぁと考えてみました。
今回の問題点として、
- 監督に誰も口を出せない環境
- ルールを逸脱した指示はしないことの未徹底
- 根本的なコミュニケーション不足
があげられそうです。
なので、選手が理不尽さを感じた際に相談できる、監督、コーチとは別の各大学をまたがって対応できるカウンセラーやアドバイザーのような方が入って、チーム内だけでは淀んでしまいがちなコミュニケーションを、チームをまたがって活性化するっていうのが、良いんじゃないでしょうかね。
で、そのアドバイザーは大会に参加する大学や、大会運営が選出して、一定の権限を与えておけば、今回のような問題があった場合には選手から苦情を受け、必要ならばすぐに試合を中止したり、指導者側に注意などができるようになっていれば、一定の抑止力にはなりそうです。
どうしても監督やコーチの権限が強くなりがちですし、独裁的になってしまうのは致し方ない面があり、またそれが悪いことばかりでないのも事実です。
そこいらじゅうにある少年野球や少年サッカーですら、監督コーチの権限は大きくて、監督コーチにおべっか使ってやたら持ち上げまくっているママさんとかが多いのが現状で、そういう中で、権限の乱用が起こりにくくなる仕組みを考えていくのは、なかなか難しいです。
報道は色々と平等に扱うべき
最後に報道のされかたについて、毎度のことながらひとこと。
先程と同じく、ワイドナショーの中で三浦瑠麗さんがおっしゃっていたこと。
ひとつ、メディアが落ちてるなと思った所として。 せっかく加害側の選手が立派な会見をして、自分はあの違法な命令に従うべきではなかったという所を主軸に据えたんですよね。
やはり、アメフトをやっている方は、あれは絶対に聞いてはいけない命令だと言っているんですね。
いわゆる選手として、防具を付けていても人を痛めつけ得るわけで、規則を守ってどんなに言われたとしても、身を賭して監督の指示に対しては逆らうべきというのは、スポーツマンシップの中にあると思う。
そういう意味で選手が自分の責任をすごく重く捉えていたのに、メディアが『上から言われたら聞かざるを得ない』という方向に持っていくのは、彼の意思とは違うんじゃないかなと思うんです。
ワイドナショー 三浦瑠麗さんより
この意見には私も大賛成で、最近のメディアの報道というのは、はじめに視聴者が食いつきやすいストーリーを作り上げて、その筋道に合いそうな部分だけを編集して報道しているところがあります。
今回のアメフトの件もそう、タックルをした学生の後ろには黒幕がいて、その黒幕は権力にあぐらをかく極悪な監督がいるはずで、その筋道に合いそうな部分を見つけては大バッシングをし袋叩きにする。これはどうかと思いますね。
率直なところ、学生の会見の1時間、監督コーチの会見2時間を全て聞いてみると、それぞれどちらも反省もしているし、もちろんお詫びも言ってるわけです。お互いを特に責めるような事を言うことは無く、監督コーチは極悪でも無く、学生も色々と追い込まれていて判断を見誤ったと言っているのみで、どちらが特別悪いとも判断がつかないというのが私の個人的な印象です。
ところがマスコミに編集された部分だけを見ると、権力にものを言わせて学生たちをコマのように扱い、用済みになったらゴミのように捨てるように演出されているわけです。
会見に集まる記者は、そのストーリーになるべく沿うような質問をし、それに沿った回答がくるような質問を繰り返します。
だから、監督の会見のときの進行の人は怒ったんですよね。あれだけの時間、記者は色々と手を変え品を変え、あらゆる方法で使えそうな監督の言葉を引き出そうと必死ですから、進行の方としてはいい加減にしてくれ!と思うのも、気持ちはわからなくはないです。(まぁ謝罪会見で、あの高圧的な対応はネタか?と思うくらい良くなかったと思いますが、あれはあれで香ばしくて個人的に嫌いではないです)
そして、権力者は敵を作りやすいですから、いざ権力者が弱れば、普段は怖くて言えないことも言えるようになって、さらに権力者の不利になるようなバッシングの材料はより集まりやすくなるという悪循環です。
内田監督に雇い止めにあったっていう講師だかがTVに出ていましたが、クビになるにはそれなりの理由があるわけで、あまり公共の電波でクビになった事をおおっぴらに話すのは、内田叩きに好都合なだけで、一般的にメリットがないのになぁ……と思ってしまいます。
そんな、このタイミングに叩かなかったらいつ叩くんだよ!って感じで集まってくるその他大勢は、あまり公共の電波に乗せないでほしいですね。
なんかね、この構図がイジメにそっくりなんですよ。私も相当なイジメに会った過去があるので、こういう叩ける時に叩けっていう報道を見ると、人の醜い部分をまざまざと見せられているようで、気分が滅入ります。
マスコミは主題になる問題点と、関連する事実だけを公平に伝えてくれればそれで良いと思うんですよ。今の報道はちょっとエンターテイメントに偏ってませんかね?
(2018.05.29追記)
この記事を公開して直後に、監督コーチの暴力疑惑が報道されました。
暴力報道が事実だとすると、私の意見もこの記事の見解からは変わってきます。
また、詳細が分かってきた段階で意見を書こうと思います。
この記事の内容は公開時の所感ですのでご了承ください。
まとめ
日大首脳陣は初動を見誤った為にこんな話になってしまいましたが、被害者の選手もそれほど大きな怪我ではないようで、元気な姿で試合に出ていたようでなによりです。
現在就活真っ只中の日大生もいるわけで、早くこの問題が沈静化することを願ってます。
(またなにか気付けば追記するかもしれません)
ではでは(^.^)/~~~